Active Denial System

先日、とある方に、私には「奉仕性」があると言われた。
あんまり聞き慣れない言葉だったので、思わず聞き返してしまった。

つまり、厳密には自身の利益に直結しない範囲まで、アクションを起こすことがある。

なるほどねー、確かにそういうことをすることがある。

与えられた範囲の仕事を、与えられたとおりに仕事を終えれば、それで問題ない。
普通の業務ならそれで問題ないと思うが、
それがゲーム・クリエイティブ業界となると、そんなに簡単じゃないと思う。

例えば50時間費やして業務を遂行したが、あと10時間使えば更にクオリティが上がるというのなら、もう10時間頑張ろうよ、と思う。
残業がダメだと言われたら、家に持ち帰って作業をするだろう。

『下手なものを作ってリリースするくらいなら、出さない方がいい』
作品を待ってくれているユーザーが1人でもいるのなら、これはとても重要な判断になる。
ただこれはフリーランサーとしての考えという寄りは、業務で経験したプロデューサーとしての考えに近い。



また、この考えに間接的ながら多大な影響を及ぼしたのは、
ゲームクリエイターで、元株式会社ジー・モード社長の宮路武さんだったりする。

宮路さんは脳腫瘍で2011年に急遽された。ショックだった。
兄の宮路洋一さんとゲームアーツを創業し、グランディアシリーズのプロデューサー・ディレクターなどをされた方だ。

実は私は、2006年から2007年までの約1年、ジー・モードでプロデューサーをしていた。
その時に耳にした言葉だった。
開発人員の大半が、「間に合わないから、このままリリースするしかない」と言う状況に陥った時に、
宮路さんは涼しい顔で、当たり前の様に上記の事を述べられた。

悪く言えば経営者としては絶対言わない言葉だと思っていたから、衝撃的だった。
宮地さんはずっと作り手で在り続けた。だからジー・モードも、携帯アプリのリーディングカンパニーと言われたのだろう。

しかし、クオリティの高いモノを提供したい、出来る限り動き続けたいというのは決して奉仕性ではない。
そりゃ企業にとって、スタッフが動き続けるのは「奉仕」と捉えられる知れないが、結局は自身の願望に過ぎない。

だからまあ、最近の粗製濫造は衰退と崩壊の伏線としか思えない。
9mmパラベラム弾を乱射しちゃっても、弾丸の金がかかるだけだ。
やるなら44か、50AEを打ち込む気概でやりたいものだね。



ちなみにフリーランスとしては、必ずしも奉仕性があるとは言えない、と思う。
よいものは出したいので、問題があればそれなりのアプローチは掛けるが、無駄だと思ったらすぐ言葉を飲む。

雇い手としては「なに文句言ってるんだ」と思われるかもしれないし。
正しい意見だとしても、それでゴネて懐にお金が入らなかったら、私は飯も食えなくなるわけで。
ただサルベージ案件など特殊な事例で、意見と求められているときなら存分に言いますけどね。

クリエイターでも生きていくにはお金が必要なの。



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by limpidelumiere | 2014-01-29 11:19 | diary | Trackback | Comments(0)

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