2016年 12月 14日 ( 1 )

色々なテキスト(ストーリー)を書く仕事をしていると、たまに困った資料に出くわすことがある。

それがキャラクター設定だった場合、特にクリティカルだ。

書いている方は一生懸命キャラクターを生み出そうとして設定していると思うのだが、
何が重要なポイントか分からなくなっているケースがある。

例えば「お酒が好きで、酒に強い」という一文でも、情報を掬う方としては困る部分だ。

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一体なにが困るのか?

それは、その設定にキャラの人格が反映されていないからだ。

その人物を語る上で必要な情報というものがあるのだが、
もし「お酒が好きな人」と定義する場合、「普通の人よりもお酒が好きなんだろう」と推察できる。

では、どういう風にお酒が好きなのか。
そこが肝心の部分なのだ。

「お酒が好きで、酒に強い」という設定では、正直誰でもいい。誰にでも当てはまりそうな設定だ。
そこらへんを歩いている人だって、きっと当てはまる設定だろう。

だって世の中の半分はお酒に強くて、もう半分はお酒に弱い人、と分けられることだって出来る。
そんな広範囲に及ぶ特徴は、設定とは言えない。

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だから実際にそういう設定が送られてきたら、こちらでもう1つ踏み込んだ設定を作る必要が生じる。

「酒好きで酒に強いが、1人で静かに飲むのが好き。特にワインに詳しく、産地には拘る」

例えば、こういう感じである。

こういった「付け足し」をすることで、お酒が好きな人の中でもタイプが分かるので、話が発展しやすくなる。

逆に言えば、ここまで定義しておかないと、キャラクターは絶対「お酒について喋ってくれない」のだ。

キャラクター設定は、不慣れなライターが書くと文量だけがどんどん増えてしまい、実のある単語が少ないという特徴がある。

そこで相手の力量を計ることも出来るのだが、どちらにせよ仕事を請けている方としては「設定を作り直せ」とは言えないので、こちらで必要に応じて足すしかない。

コレに意外と時間が掛かったりするのが切ない。

設定を作るのが上手い人は、短い単語でバシバシ人格を決めていくのでやりやすい。
設定資料だけで、その人物が何を喋るのか想像できてしまう。それがいい設定書。

今回は「お酒」で書いたが、何だって当てはまる。

個性を付けたいのなら、他と比較して特に秀でている部分か、欠点のどちらかでないと意味がない。

よくよく考えれば当たり前の部分なんだが、意外とこういうケース(資料)はよく見かけます。

まあ、ここまで言うからには、自分は特に気をつけねばいけないですな。



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by limpidelumiere | 2016-12-14 02:44 | word | Trackback | Comments(0)

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